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2001.09.20 / NEWS
プラスチックのグラビア印刷で世界一
2001.09.20
明和グラビア株式会社
プラスチックのグラビア印刷で世界一
プラスチックの印刷というニッチな市場に特化し、
独自の技術開発で常に業界トップを走る
こんな会社です
- 国内ではじめて軟質塩ビフィルムのグラビア印刷の商品化に成功し、プラスチックの発展とともに成長してきた企業です。
- 塩化ビニール・ポリエチレン・ポリプロピレン等プラスチックのグラビア印刷を中心にして、新たな価値の提案・創造を行う研究開発型企業です。
- 室内インテリアを始め、医療・電子部品、土木・建材、文具、自動車・列車・飛行機の内装等々、暮らしの中の塩化ビニール製品全般にその技術とアイデアが行き渡っています。
- チンパンジー
- 主な量販店、ホームセンターには直販を行っており、テーブルクロスでは圧倒的シェアをもっています。
大島康弘 会長・大島規弘 社長の横顔こんな考え方で会社を運営しておられます
大島康弘 会長
- 『昭和28年創業以来プラスチック印刷に特化し、紙印刷は手がけていません。』当時から「他人のやらないモノを創る」考え方は変わりません。
- 自分で使う機械は自分で創ることにしています。
- 『商品開発は1%のひらめきと99%の努力の結晶である』
- 「きめ細かな労務管理」もモットーの1つです。
- 『創業間もない頃は、トイレに黒板を置き社員に何でも書かせて、労務担当者が夕刻にノートに控え、私からの返事を朝礼前に書き出したりしました。また、全国の支店を回って私の返事を話すということもしていました』
大島規弘 社長
- 『当社はメーカーですから、モノづくりという部分をはずすことは絶対にありません。モノ創りにベースを置くという点では、会長の方針と変わりはありません』と、会長からしっかりバトンを受け取っています。
コレがわが社の強みです:会長
- 『当社は、プラスチックの成長に合わせて成長してきたといえます。塩化ビニールへの印刷に特化した訳ですが、誰もやっていないことをやれば、成長するものだと実感しています。』独自技術でニッチ市場を席巻しています。
- 核となる技術は「凹版印刷技術」です。『創業初期の頃は、軟質塩化ビニールの風呂敷きを製造しました。月に100万枚のピッチで売れていきました。』と、当時画期的だったこの技術は、今でも応用の幅を広げ続けています。
- プラスチックプリントテーブルクロスの世界シェア60%以上 飛躍の立役者は「モールドプリント」技術です。 『版の凹部に液状のビニール素材を入れて固めると立体感のある複雑な模様のシートが出来上がります。』この技術は、米国で主流だった平台生産という常識を大島会長が覆し、輪転式での大量生産を実現させました。これで生産したのが、今でもお馴染みの「ビニール製レースのテーブルクロス」です。
- 次々と新しい技術や商品を生み出すのも強みの1つです。 『写真製版中に、ドット数の違う組み合わせをして印刷すると、平面から浮き上がって見える』という発見をした3d印刷技術で、平成12年度の大阪発明優秀賞を受賞しました。
わが社のターニングポイント(この時わが社の歴史が動きました):会長
- 『風呂敷きが下火になったとき輸出が盛んになり、昭和31年に台湾へ進出以降、フィリピン、韓国、インドネシア、米国へと進出しました。』 海外展開には、はやくから積極的でした。 『特にインドネシアは、1972年外国企業の第一次誘致の時に進出しました。今では当社の製造の主力は、インドネシアです。』その時の判断が今の経営を支えています。
- 『ビニール製レースのテーブルクロス』も、大きなターニングポイントでした。 『米国への外貨持ち込みが500ドルしか出来ない当時、塩ビレースのテーブルクロスを見つけました。私は当時からルーペを持ち歩いていますが、調べてみると写真製版で作っていました。そこで頼んで金型製作現場を見学させていただいたら、平台で印刷していることがわかりました。私は、ビニールレースを輪転機で作る技術開発をして、効率のよい大量印刷を可能にしました。これによって当時米国に6社あった企業は、全部潰れたか止めてしまいました。その開発の功績により紫綬褒章を受けました。』これにより経営の基礎を築き、現在では、全世界の6割を超えるシェアをもっています。
こんな社員が会社を支えています:会長
『社員は、夏休みと正月休みの期間中に、新商品の企画を考えて提案することになっています。450人前後の社員から、1000点程の提案が出ます。』社員全員が、常に新しいモノを創ろうとしています。
会社にとってitをどのように考えておられますか:社長
- 『当社では、ソフトは自社開発しています。システム開発要員を7~8人置き、得意先ごとの要望に素早く対応しています。対応スピードが速いという点で、社内にシステム要員を抱えるようにしたことは良かったと自負しています。』
- 『事業活動においては、問屋を通さない小売店との直結方式をとっていることもあり、posも20年以上前から導入するなど、リアルタイムで受発注や売り上げが把握できて当たり前といった体制が出来ています。今後はそこに最新のit技術を加味することで、営業活動などにも今まで以上に活用していきたいと考えています。』itをまさに駆使し活用しておられる様子がわかります。
こんな姿に将来していきたいと考えています
会 長
- 『マーケティングと技術を両輪の軸にして、横の市場を広げたいと思っていますが、他所が出来ないことをやるという姿勢に変わりはありません。 凹版成型印刷の技術をコアにして、今後もモノづくりに取り組んで行きます。』とこれまでの方針を貫く一方で、『素材は今後、変わっていくでしょう。塩ビ以外の樹脂がどんどん出来つつあります。』と、変化にも敏感に対応していく準備は万全のようです。
社 長
- 『切り口として、現在もっている市場に基づくマーケティングと凹版印刷という技術をコアにして今後も横に広がりのある事業を展開します。』 思いは会長と同じのようです。そして、『大きな市場で大企業とやりあう気はありません。その技術で培ったノウハウをもとに、海外でも事業を展開できればと思っています。売上の30%は新しいもの(そのうち5%は、売り場で今までのものと置換されない全くの新製品)を創れと言っています。』ますます勢いのある会社を目指されています。
明和グラビア株式会社
会社概要
- 代表取締役会長
- 大島 康弘 氏
- 代表取締役社長
- 大島 規弘 氏
- 所 在 地 :
- 東大阪市柏田東町12-28
- 電 話 :
- 06-6722-1131
- url :
- http://www.mggn.co.jp/
- 設 立 :
- 昭和28年2月26日
- 資 本 金 :
- 3億2,000万円
- 売 上 高 :
- 176億円
- 従業員数 :
- 450名
- 事業内容 :
- テーブルクロス、ロングレース、mgフィルム、アコーデオンドア、床材、人工芝、スーツロッカー、フロアチェア、電子機器のキーシート、歯科用xレー等軟質プラスチック製品の製造・販売
- 平成13年9月20日現在
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経営基本方針
- 他人のやらない商品を作る
- 徹底的合理化
- きめ細かな労務管理
- まじめな販売努力
- 【社名】
- p. t. meiwa indonesia
- 【所在地】
- jl karet tengshin no.19 jakarta pusat 10220 tel:(021) 570-3335 fax (021) 573-8189
- 【設立】
- 1972年7月
- 【資本金】
- us$7,375,000.00
- 【年商】
- 5,000億ルビア(約60億円)
- 【従業員数】
- 約4,000名
- 【主な製造品】
- 1.自動車内装品
2.自動二輪車座席
3.インテリア用品
【インタビュアーのひとりごと】
「他所が作らないものを創る、自分で使う機械は自分で創る」といった言葉から会長の物づくりに対する哲学がひしひしと伝わってきました。((株)福田博商店 福田 孝)
技術にこだわり、ものづくりにこだわりつつも、お客様のニーズを満たす製品づくりから軸がぶれない、まさにメーカー経営の基本を教わった思いです。((株)積水インテグレーテッドリサーチ 川上 貴志)
何気なく見過ごしがちな日常の中や、新しい事象の中から世の中に役立つ新製品を生み出していく会長の発想力・着想力に驚かされました。(大阪工業会 樫原 あゆみ)
平成13年度7月17日訪問記
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